導入前の提案プロセスには、どのような課題があったのでしょうか?
2025年の春ごろ、生成AIが急速に広まってきたタイミングで、住宅フランチャイズとして「最先端の状況を把握し、実際に試す必要がある」と危機感を感じていました。ちょうどその頃、建築特化型の画像生成AI「Rendery」を知り、まず使ってみようという判断をしました。

数あるサービスの中で、Renderyを選ばれた理由は何でしょうか?
大きく2つあります。1つ目は、ホワイトボード型のコラボレーション機能です。Renderyは、他のメンバーがどのようなプロンプトでパースを作成しているか、デザインプロセスが可視化できます。また、各機能が建築に特化して作られており、進化し続けているので実務に落とし込みやすく、メンバーへの教育・横展開もしやすいと感じました。
2つ目は、導入時サポートのきめ細やかさです。導入の際、サポート担当の方と弊社のブランドテイストに合わせたプロンプトを一緒に作り込み、社員全員がすぐに活用できる体制を整えていただきました。ツールを渡されるだけでなく、「自分たちの世界観をここまで出せる」という体験を初日から持てたことが、社内への浸透につながったと思っています。
Renderyは、業務の中でどのように活用されているのでしょうか?
営業の提案用パースの作成ツールとして活用しています。3Dモデリングのスクリーンショットや平面図をベースにRenderyで複数パターンのビジュアルを作成し、設計担当に頼らず自分でプレゼンのクオリティを上げられるようになっています。設計担当者に都度依頼する手間もなくなりましたし、提案のスピード感が大きく変わりました。

Rendery導入前のパース作成フローを教えてください。
以前はモデリングした後、スクリーンショットを撮り、画像編集ソフトでレタッチして仕上げるというフローでした。この工程だけで、早くても1時間はかかっていました。他の業務と並行しながら進めるので、実際にはさらに時間がかかることもありました。
Renderyの導入によって、どのような効果を感じていますか?
制作時間の削減が最も大きな変化です。パース作成には1枚あたり1時間以上かかっていたものがケースによっては数十秒〜数分程度で1つのパースを出せるようになっています。提案のスピードが大幅に向上しましたね。
また、Renderyで作ったパースを提案したところ、一度離れかけたお客様が興味を取り戻して契約につながった事例がありました。パースがお客様の興味を引くフックになるんです。視覚で世界観を伝えることで、解像度が一気に上がるというのを実感しています。

今後の展望
画像生成AIで誰でもパースが作れる時代になっていく中で、御社として意識されていることはありますか?
AIが進化して誰でも同じような絵が出せるようになれば、コモディティ化は避けられません。そこで重要になるのが、ブランドや世界観です。弊社には、フランク・ロイド・ライトの思想を日本の居住環境に落とし込むという独自の世界観があります。それをお客様へのパースでも体現することがとても重要だと考えています。
その世界観をRenderyで表現するにあたって、工夫されていることはありますか?
プロンプトにその思想を込めることですね。ただ「シネマティック」「ヴィンテージ」といったキーワードを入れるだけでなく、当社らしいトーンをどう引き出すかを試行錯誤してきました。エンジンが進化しても、簡単に真似できない芯を持つことが大事だと感じています。
今後、Renderyをどのように活用していきたいとお考えですか?
今の取り組みは主に計画・提案段階ですが、さらに広げていきたいと考えています。モデルハウスで世界観を体感していただいたお客様に、Renderyで「お客様の物件になったらどのようなビジュアルになるのか」を見せる。このリアルとデジタルの相乗効果をもっと活かしていきたいですね。また、現在は一部のメンバーが活用していますが、より多くのメンバー・ステークホルダーにも展開していきたいと考えています。

最後に、これからRenderyを使う方へのメッセージがあればお願いします。
まず触ってみることが大事だと思います。我々も最初は試行錯誤しながら今の形を作ってきました。Renderyはもう我々の業務における武器になっています。このパートナーと一緒に、お客様へより高い価値を提供していきたいですね。
まとめ
今回インタビューにご協力いただいたJOA株式会社様の事例は、単なるパース制作の効率化にとどまらず、営業と設計の連携を変え、顧客への提案力そのものを高める取り組みといえます。
特筆すべきは、営業担当者がRenderyを提案ツールとして主体的に活用しているという点です。
パース作成は設計者やデザイナーの仕事であると捉えられがちですが、Renderyは建築をバックグラウンドとしない方でも空間デザインを行うことができます。
「AIがデフォルトになる時代に、いかに自社の世界観・ブランドで差別化するか」——その問いへの一つの答えとして、本事例は参考になるのではないでしょうか。



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