東急不動産株式会社(以下、東急不動産様)は、東急不動産ホールディングスグループの中核企業として事業展開する総合不動産企業です。既存の外観デザインやパース作成にかかる業務の効率化を推進するべく、最新テクノロジーである画像生成AIを用いたアプローチを検討し「Rendery」をご導入いただきました。
今回は、Renderyをどのように活用し業務効率化を実現しているのか関して、同社DX推進部の高田様、髙橋様にお話を伺いました。
導入の背景・目的
- デザインのやりとりにかかる工数が大きく、デザインを言語化し他者へ説明することに課題を感じていた
- パース作成におけるAI活用の取り組みを模索する中で、Renderyに出会う
- 使いやすさや日本語への対応度、セキュリティ等が導入の決め手に
利用方法
- マンション開発時やオフィスビルのリニューアルなどでRenderyを活用
- 「部分編集」(パース内の部分切り取り)や「参照画像から画像を作成」(構図を変えず、スタイルを変更する)機能を活用し、外観や内装ののデザイン検討を行う
導入結果
- 建築系のデザインに素養のない担当者営業の方々でもRenderyを用いたパースやイメージ案の作成・検討が簡単に実施できるようになるRenderyの導入により、社員自らが主体的にデザインを試行錯誤できる環境が整った
- 提案シーンをはじめ、実際のビジネスシーンでも効果を発揮

加藤:
SAMURAI ARCHITECTS 加藤:本日はインタビューにお応えいただき、ありがとうございます。
まず、Renderyの導入にはどのような背景と課題があったのでしょうか?
東急不動産 髙橋様:
導入の背景として、デザインのやりとりにかかる工数が大きく、デザインを言語化し他者へ説明することに課題を感じていました。
DX推進部(以後、弊部)では昨年度まで、ChatGPT等の汎用的な生成AIサービスを試験的に活用していました。その中でパース生成などの領域でも画像生成AIを活用していけないか、ということを昨年の段階から模索していました。今年度に入り業界誌で「Rendery」のことを知り、デザインにおける工数削減に大きく貢献できると考え、まずは試験的な利用を開始しました。
東急不動産 高田様:
使っていく中で、プロンプトが日本語に対応している点や、セキュリティ、画像生成の精度などで他のサービスと比較して優れており、国内では唯一性の高いサービスであると感じました。
このようなAIツールを部内で普及させる上ではUI・UXなども重要ですが、Renderyは非常に操作しやすく、部内のメンバーにも簡単に使ってもらえると感じましたね。
また、業界でRenderyの活用事例が増えてきていることも導入の決め手となりました。
加藤:どのような部署でRenderyを利用されているのでしょうか?
髙橋様:
主に東急不動産の住宅事業ユニット(マンション開発等)と都市事業ユニット(オフィスビルや商業施設の開発・運営等)で活用しています。
住宅事業ユニットでは、新築マンションの外観デザインや素材変更の試作に活用、また、都市事業ユニットでは、既存のオフィスビルのリニューアルや緑化計画において、そのイメージを具体化するためにRenderyを利用しています。
住宅事業ユニットでは、実際にRenderyを活用したパース作成を実施することで「デザイン作成の素養のない担当者でも簡単にパース作成やイメージ案の作成ができている」との声も上がっていますね。
加藤:Renderyでは、どのような機能を使っていることが多いですか?
髙橋様:弊部の独自アンケートでは、約半数のユーザーが建物の外観の作成に利用しています。また、画像の部分編集機能を使っているメンバーも思いのほか多いですね。
中でも外観デザインの微調整や細部の編集がRenderyでこれまで以上に簡単になり、より高精度なデザインが実現できるようになりました。
高田様:弊社では既存の画像をアップロードし、それをもとに画像を生成することが多く、「画像から画像を生成する」機能はRendery独自の機能として重宝しています。

加藤:どのような社員がRenderyを利用することが多いですか?
髙橋様:基本的にデザインに造詣のある社員が利用することが多いのですが、使いやすさからか今までデザインにあまり携わらなかった社員もRenderyを使い始めていますね。
加藤:Renderyご導入によって感じられる効果などございましたら、お聞かせください。
高田様:様々ありますが、従来外部のデザイン会社に依頼していたデザイン検討の業務を、Renderyを用いることによって、社内でも迅速に検討する事が可能になったことは大きいです。
例えば、マンションのタイル素材を変更する際、以前は何度もデザイン会社とのやり取りが必要でしたが、現在ではRenderyを使って試作を短時間で行えます。
また業務効率化に留まらず、社員が生成AIという最新の技術トレンドに触れることで視野が広がり、より高度なデザインを追求できるようになりました。
髙橋様:現在、Renderyのアカウント数は21アカウント、42ユーザー(2024年12月時点)で、先日もアカウントの追加のオーダーをさせて頂きました。
Renderyを使用することで、これまで時間がかかっていたデザイン案の作成や調整が、格段にスピードアップしましたね。
加藤:Renderyのご導入に際して、気をつけているポイントや具体的な取り組みなどがあれば教えてください。
髙橋様:ひとことで言うと「泥臭く」ですね。(笑)
全社向けの説明会を開催するだけでなく、希望者に対しては各チームに入り込んだ説明を行うなど、社員のオンボーティングを丁寧に支援するようにしています。
高田様:その他には、プロンプト(AIに与える言葉の指示のこと)集を社内で作成するなど、できるだけ社員の利用するハードルを下げ、継続しやすい環境づくりを進めていますね。
加藤:ありがとうございます。RenderyのEnterpriseプランでは、初回の事前レクチャーや月2時間の専任担当者によるサポートも付帯しておりますので、そちらも合わせてぜひご活用いただけますと幸いです。

加藤:今後のRenderyご活用の展望をお聞かせください。
高橋様:現時点での成果をさらに発展させ、図面作成や平面図からのパース生成など、より高度な建築業務に対応させたいと考えております。
高田様:また、BIMデータとの連携など設計・施工につなげることも視野に入れて検討を進めていますね。
加藤:最後に、ご利用から得られた経験値として、「Renderyを活用する上でのポイント」を同じ業務課題に悩む読者へぜひアドバイスください!
髙橋様:
まだまだこれからの部分もありますが、弊社では「AIブログ」という社内記事があり、ブログ内でRenderyの社内広報をしています。引き続き社内説明会も続けていく予定です。
ポイントとしては、やみくもに全社展開をするのではなく「選択と集中」で、実際に使う部署に対して一気に広めていくことを大事にしたいと考えております。
加藤:ありがとうございました!



